「天然のいけす」と言われる魚の宝庫・富山湾。氷見は越中式定置網発祥の地として400年の歴史がある。定置網漁法は、まき網や底引き網のように追いかけた魚をほとんどを取り尽くす漁法ではなく、集まってくる魚を待ち受け、網に入る魚の二割程度のみを捕獲する自然に優しい漁法である。また、網そのものが礁の役割を果たしながら小さな魚を守ったり、網目の大きさによって漁獲量をコントロールできたりと、資源・環境保護の立場からも注目されている。
AM4:00 氷見灘浦の船着き場
AM4:30 港を出て定置網に向かう
到着。船をつけ網を引き揚げていく
番屋での打ち合わせ
海上は厳しい寒さ、ストーブで暖をとる
船倉に海水を入れる
灘浦丸に乗り込む漁師たち
定置網までは20分ほどで着く
2艘の船ではさみながら網を狭めていく
富山湾の王者と言えばブリ。中でも「ひみ寒ぶり」は、第一級ブランド品の代表として全国的に認知されている 。それは作られたブランドではなく、定置網発祥の地である氷見の歴史、生活、風習に深く根ざしながら、先人たちの知恵と地道な努力によって育まれてきた、400年の伝統ブランドにほかならない。
作業灯に照らされ魚が姿をあらわす
引き揚げられた網にはたくさんのブリが!
バシャバシャと飛び跳ねる魚たち
柄のついた大網をウインチで持ち上げる
漁師たちが一斉に網を手繰り寄せる
船倉に海水と大量の氷で氷水をつくる